ラヴィ君のピーターパン

【1】【2】【3】【4】【5】【最終話】

オープニング(ウルトラマンタロウの替え歌)

ウェンディの父がいる ウェンディの母がいる
そしてウェンディがここにいる
多摩を見ろ 伊豆を見ろ 小田原を見ろ
神奈川から迫りくるaiaiを
誰かが突然に ボケるとき 得意のツッコミが輝いて
ラヴィが飛び立つ ラヴィがツッコむ
ラヴィ ラヴィ ラヴィ 本名は何だろう


第1話

ウェンディーっ!

天空から声と共に一匹のウサギが舞い降りた。彼の名は「ピーターパン」・・・ならぬ、「ピーターラヴィ」。
海賊船の甲板でくつろいでいた船員がざわめくと、それに反応して中から船長らしき人物がゆっくりと姿を現した。

ウェンディを何処にやったっすか!? キャプテン・フッ素!

フッ素ではありませんわ!
私はキャプテン・フック・・・じゃなくて、キャプテン・ツィィアですゎんw

小さなイが多くないっすか?

ムププ。そんなことは正に小さなことですわよ。

船長は鉤爪・・・ではなく深爪の左手で軽く咳払いした。

こほん。よく一人で来た、ピーターラビット。

あれはピーター君っす。僕はラヴィっすよ。

今日がおまえの命日になるのよん。みんな、やっておしまい!!

さっきまでざわめいていた船員たちはゆっくりと腰の剣を抜き、ラヴィの周りを囲みながら、まるで獣が群れで獲物を狩るように詰め寄り始めた。ラヴィはこの船長が卑怯であることを改めて確認したし、もとよりウェンディを返してくれないであろうことも予め覚悟していた。
剣を持った獣たちは、ぎらつく眼で睨みつけながら適当な間合いを取ると剣を振りかざし、か弱そうなウサギに一斉に飛び掛った。

ラビラビの・・・

ラヴィは足に力を込めるように屈んだ。

ジャーンプ!

えええっ!?

ラヴィは数多の剣が届く前に、天高く飛び上がった。切り裂くべき標的を見失いあっけらかんと見上げている海賊子分たちを軽々と飛び越え、一瞬にして船長のもとに飛び降りた。

「ラビラビの実」の能力者ですの!?

いや、これはワ○ピースの話じゃないっす。